自律性と一貫性の間にあるスイート スポット

製品チームが適切なバランスを見つける方法

Atlassian 作成者 Atlassian
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「製品チームが効果的にイノベーションを起こすには自律性が必要です。しかし、組織の規模が大きくなるにつれて、適切なフレームワークがなければ、その自律性が大混乱を招く可能性があります」

Jira Product Discovery のシニア プロダクト マネージャーである私は、あらゆる業界や規模のお客様との会話の中で、この課題をよく耳にします。「組織が効果的に機能するのに十分な一貫性を維持しながら、チームが自律的に作業できるようにするにはどうすればよいか」という質問が繰り返し出てきます。

限界点

成長中の組織が必ず直面する瞬間があります。製品チームが 1 つか 2 つあれば、すべてがスムーズに進みます。5 チームになると、亀裂が見え始めます。では、10 チームまたは 20 チームに達するとどうなるでしょうか。この段階で崩壊が始まります。

お客様との会話の中で、いつもこのパターンを目にします。製品チームは単独で活動しているわけではありません。会社の目標に合わせるには経営陣と、アイデアを発展させてリリースするにはエンジニアリング チームと、機能を宣伝するにはマーケティングおよび営業チームとやり取りする必要があります。働き方が異なるチームが 2、3 チームだけあれば、組織の他のチームは適応できます。しかし、規模が大きくなるにつれて、かつては管理できたものが大混乱に陥るようになります。

この限界点が特に興味深いのは、それが失敗ではなく成功から生じることが多いからです。製品チームはそれぞれ独自の方法で成功しています。共同設計セッションやユーザビリティの向上を通じて顧客向けのニーズに応えることに重点を置いているチームもあれば、プラットフォームの安定性とシステムのパフォーマンスに取り組んでいるチームもあります。各チームは、それぞれの状況に適したプロセスを使用して、それぞれ独自の方法でうまく機能しています。しかし、すべてをまとめる共通のフレームワークがなければ、この成功そのものが持続できなくなります。

極端な方法で解決する

私は、お客様との数え切れないほどの会話を通じて、こうした製品チームの調整に関する課題を解決するための、共通の試みを 2 つ見てきました。一部の組織は、すべての製品チームに同一のプロセス、テンプレート、ツールを使用させるなど、完全な標準化を強制しようとします。これとは反対に、チームに完全な独立性を持たせて、何とかうまくまとまることを期待する組織もあります。

この極端な方法はどちらも機能しません。ある製品オペレーション リーダーは、「すべての製品チームを同じように働かせようとしたところ、コンプライアンスは確保できたものの、エンゲージメントは得られませんでした。チームは形式的に作業をこなしていましたが、活気は失われました」と話していました。その一方で、完全な自律性は分断と非効率につながりました。製品チームは学んだことを効果的に共有できず、関係者は全体像をまとめるのに苦労し、コラボレーションの機会を逃しました。

適切なバランスをとるための 3 つの要素

最も成功している組織は、自律性を犠牲にすることなくバランスをとる 3 つの重要な要素でこの課題に取り組んでいます。

まず必要なのが共通言語です。つまり、目標、開発フェーズ、取り組みについて話し合う手段を共有し、プロセスを指示することなく明確にコミュニケーションできるようにすることです。次に、チームがそれぞれのやり方で作業しながら、関係者に必要な明確性を提供できるように、一貫性のある視覚化を確立します。最後に、文化、柔軟なフレームワーク、サポート ツールを組み合わせてベスト プラクティスを実現します。

この記事では、これらの要素がどのように連携して、チームの自律性と組織の明確性の適切なバランスをとるかについて詳しく説明します。顧客向けの機能に重点を置いているチームから、プラットフォーム機能に取り組むチームまで、さまざまなタイプの製品チームが、共通の目標に貢献しながら独自のアプローチを維持する方法について具体的な例を紹介します。

共通言語を作る

製品チームにとって重要な認識は、「同じ方法で作業する必要はなく、同じ言語を話すだけでよい」ということです。お客様との取り組みを通じて、チームの自律性を犠牲にすることなく、この共通認識を形成する 3 つの重要な要素を特定しました。

チームをつなぐ目標

顧客満足度を 80% まで高めるという全社的な目標を設定した、あるお客様を例に挙げてみましょう。そのお客様の製品チームは、それぞれの状況に応じてまったく異なる方法でこの目標に取り組みました。

  • あるチームは、一般的なアクションを完了するために必要なクリック数を減らすことに重点を置きました
  • 別のチームは、システムの信頼性の向上とダウンタイムの削減に注力しました
  • 3 つ目のチームは、検索結果の正確性を優先しました

同じ目標、異なるアプローチ。しかし、自分の仕事が全体像にどのように貢献するかということを、誰もが理解していました。

明確さを生み出すフェーズ

成功している組織は、チームに厳格なプロセスを強制するのではなく、マイルストーンを標準化しています。アトラシアンは、さまざまなタイプの製品チームに共通する 4 つの重要なフェーズを見つけました。

  1. Wonder (構想): 問題のある分野に関する完全な理解
  2. Explore (探索): ソリューションのサイズ設定と検証
  3. Make (開発): リージョン全体にデプロイされた機能
  4. Impact (影響): 3 か月後に測定された結果

製品チームが「Explore」フェーズにあると言うと、誰もがその意味を理解します。つまり、問題を理解し、解決策の検証中であるということです。しかし、どうやってそこにたどり着くのでしょうか。それは各チーム次第です。

理にかなった労力評価

3 つ目は、労力を測定するための共通のフレームワークです。これは、すべてのチームの見積もりが同じように機能するという意味ではなく、それぞれの見積もりを共通言語に翻訳するということです。プラットフォーム チームはシステムの複雑さとデプロイのリスクを考慮するかもしれません。一方、他の製品チームはユーザー インタラクションの複雑さを重視します。しかし、こうした評価を誰もが理解できる方法で伝えることができます。

すべてをまとめる

これら 3 つの要素をまとめる例が必要な場合は、私のウェビナー「製品運用チームが自律性と一貫性の適切なバランスを見つける方法」をご覧ください。ここでは、2 つの異なるチームがまったく別の方法で同じ目標を達成する方法について、実例を紹介しています。

Project management

Keeping multiple product initiatives on track is no small feat. The product operations manager supports product managers by coordinating complex projects and timelines, tracking progress against product roadmaps, and managing the countless dependencies between teams. They anticipate potential roadblocks and clear the path for on-time delivery.

一貫した視覚化の実現

共通言語が確立されたら、次の課題は組織全体で作業を可視化することです。この段階で、多くの製品チームが「四半期ごとのロードマップ演習」というお馴染みの問題に直面します。

これはよくあることです。製品チームはそれぞれ、自分の業務に適した形式を使用して、何時間もかけてロードマップを作成します。複雑な依存関係を追跡しているため、詳細なスプレッドシートを作成するチームもあります。関係者向けのプレゼンテーションにはスライド デッキを好むチームもあります。さらに、開発作業に専念するために、ロードマップをエンジニアリング ツールで管理しているチームもあります。

What businesses need product operations?

その結果、製品運用チームは実現不可能なタスクに直面しています。すべてのチームに標準形式でロードマップを再作成するように強制するか (時間がかかり、エラーが発生しやすい)、さまざまな形式の統合を自分たちで試みるか (さらに時間がかかり、エラーが発生しやすい) のいずれかを行う必要があります。

解決策は、全員に同じツールを強制することではなく、製品チームと関係者の両方に役立つ視覚化アプローチを作成することです。成功している組織は、次のように対処しています。

ソースでの視覚化

先進的な組織は、ツール間で情報をコピーするのではなく、データが存在する場所で視覚化しています。たとえば、ある製品チームは開発フェーズ別に整理されたボード ビューを好み、別のチームは複雑な依存関係を管理するためにタイムライン ビューを必要とするかもしれません。各チームはそれぞれの方法でワークフローを管理しますが、関係者は統合ロードマップ ビューを表示できます。このビューには、すべてのチームの目標、フェーズ、タイムラインに関する一貫性のある情報が表示されます。ツール間でコピー アンド ペーストしたり、複数の場所で手動で更新したりする必要はもうありません。

共通の要素、異なるビュー

一貫性のある視覚化で成功するには、まず対象者を理解する必要があります。製品チームは、日常業務に関する詳細な情報を必要とします。一方、関係者がいつも重視するのは、進捗状況を把握して意思決定を行うのに役立つ、少数の重要な要素です。通常は、次のような要素が重視されます。

  • 仕事が貢献している目標。経営陣は会社の目標達成に向けた進捗状況を追跡できます
  • 現在の開発フェーズ (Wonder、Explore、Make、Impact)。進捗状況と次のステップを明確に把握できます
  • 納品の予想タイムライン。チーム間や社外関係者とのより適切な調整を可能にします。